< 2006年4月 >
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転移

夕べも2時間おきにあーしゃに起こされた。
息が荒くなったり、ひぃ〜と声をだすたびに、だっこしておしっこさせたり、お水を飲ませたり。
うんちは朝方やっと出た。
いいうんちでほっとした。

朝ごはんは食べなかった。
お薬だけ、卵の黄身で食べさせた。
また、足腰がしっかりしなくなったので、おしっこをさせるのが義父では無理。
わんこ用のオムツや赤ちゃん用のオムツをいただいたり、買ってみたものの、おなか周りが異常にまんまるなので(60センチはゆうに超えている)、とても小さくてはまらなかった。
かろうじてテープで止めても、ちんちんだけが出てしまい、それでは意味が無い。
そこで、たくさんあるオムツを横にしてちんちんを中心にあて、腹巻をする作戦にした。
あーしゃ、ち〜していいんだからね。

わたしがお昼過ぎに帰宅すると、わんわんして歓迎してくれた。
ちょっとだけごはんを食べていた。
おちっこもしっかりオムツのなかにしてあり、外へちょっとだけ滲みてはいたが、すごい量をキャッチしてくれてて一安心。
でも、気持ち悪いね。
すぐにはずして洗ってあげる。
2階にいるときは息があらくなったり、ひぃ〜と言ったときに、
『あーしゃ、ち〜する?』
って聞くと、顔をあげ、抱っこしようとすると身体を動かすから、あーしゃ偉いよ。
身体を支えてあげてち〜するのも上手になってきたね。

手術から3週間がすぎ、今日は抜糸のための通院。
先生も元気になったあーしゃを期待してたであろう。
わたしの
『元気がないんです。どこか痛いのか、体が辛そうで立つこともままならなくなりました。』
の第一声に副担当医のO先生は驚かれた。
診察台に寝そべるあーしゃ、体重は11.06キロ。
先週下痢で入院したときは11.03キロ。
うんちがうまく出てないから、実際は減っているのかも。

抜糸と診察のためにあーしゃは連れて行かれたのが3時。
5時半ごろに神経科のK先生がやってきて、
『麻痺は順調に快復してきてます。
今日の抜糸でわたしの担当は終了し、今日から腫瘍科のT先生に引き継ぐことになります。
これから、相談をしましので、もう少しお待ちください。』

そして6時、やっと呼ばれた。


下痢で入院した3月30日にその原因をつきとめるためにレントゲンを撮った。
あーしゃの場合、一番心配なのが消化器への転移。
そして、さらにエコーを撮った。
そこに認められたもの、それは左腎臓のとなり、脾臓のあたりにある大きな腫瘍、大きさにして4〜5cm。
目が釘付けになった。
脾臓への転移。
今回の下痢の直接の原因では無いが、脾臓に腫瘍があるために、たくさんの赤血球を壊し、貧血をおこしたのかもしれない。
脾臓おなかがまん丸なのも、そのせいもあるだろう。
骨髄への放射線療法と抗がん剤治療、今後は腫瘍科のDr.が治療をして行く。
その日はそんな説明があった。

そして、今日、腫瘍科のH先生は、レントゲン上では脾臓の腫瘍しか認められてないが、全身に細かいものが転移してると考えられる。
肥満細胞腫は最初は皮膚へでき、そして血行を介して全身に転移し、できやすいのが脾臓である。
10月の中旬に取ったレントゲンでは認められなかったから、そのあとにできたものらしい。
たった5ヶ月あまりでこんなに大きくなってしまうものなのか。
あーしゃのように骨髄にできた例は今まで報告例も無く、自分ももちろん経験が無い。
だからはじめはヘルニアであろうと思った。
骨髄の手術は結果的にあーしゃの痛みを取ったわけだから、やってよかったと思う。

今後の治療としては、骨髄への放射線治療は5分ぐらいで終わるものだけれど、そのために麻酔をかけて、そして数回行わなくてはいけない、そうすることの身体への負担が心配される。
それよりも、こうして脾臓や皮膚への転移を認められ、そして体中のことが心配されることから、抗がん剤を投与することがよいと思われる。
ただ、今までのビンクリスチンが効かなくなってるから、ロムスチンという経口薬へ変更したいが、その副作用が心配なので、あーしゃの体調が戻るまでビンクリスチンで行きたい。

しかし、今日のあーしゃは調子が悪い。
今日の血液検査ではとくに異常は見られないので、今、こうして状態がわるい原因がつかめない。
ただ、目に見えないところで炎症が起きているのか、おなかが痛いのか、苦しいのか、だるいのか。
飼い主の判断で今日投与するか、もう少し体調が戻るのを待つか決めてほしい。
抗がん剤投与することで体調が悪くなってしまう(今までは特に無かった)ことが心配。
ただ、投与することでいまある細胞をたたいて身体が楽になるということも期待できる。
はっきり言って、今のこの子の状態はとても危険な状態で、いつ急変してもおかしくは無い。





今日のあーしゃには抗がん剤は無理でしょう。
こんなに元気がないことは今まででもはじめてかもしれないから。

今日は、皮下補液のみで来週月曜日、また様子を見せ、よくなってれば抗がん剤の投与にすることにした。
腫瘍科の外来は木曜日。
もし、心配であればその日に連れてくるように。もちろんそれ以外でも急変したら連絡すること。
内服薬としてデル・クリア、整腸剤、フラジール、オーグメンチン、ウルソ、がスター10、そしてステロイド5mgを1錠、ビタミンのサプリメント。

家に着いたのは7時近くだった。
あーしゃは疲れ切ってパパが帰ってきても無反応。
こんなことは初めて。
パパもさすがに驚いて、ふたりとも涙が流れてきた。

ごはんはケンタッキーチキンの味がついていないところを少し食てくれた。
ちょっとだけでも食べてくれると安心でくるんだけど。

夜になって胃が痛くなってきた。
今日はみんなで早く寝ようね。

posted by アーサーママ : 2006/4/4 22:43

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