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肥満細胞腫によって起こされる副腫瘍症候群の治療
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肥満細胞から放出される物質はさまざまな合併症を起こす
■ 合併症のコントロール ■
肥満細胞腫はその脱顆粒により生活の質QOLを著しく低下させ、時として生命をおびやかすこともある。
元凶である腫瘍そのものの治療と同時に合併症のコントロールもまたそれ以上に必要となってくる。
肥満細胞腫による合併症の主なものは、消化器症状(嘔吐、黒色便、食欲不振)や出血傾向、呼吸が速い、苦しそう、等が分かりやすく、かつ重要な徴候である。
通常、それらが出現する前にあらかじめ顆粒から放出される物質の働きを阻害するような薬や胃腸粘膜を保護する薬等を使用する。
■ 転移 ■
腫瘍が特定部位に固まっているれば治療しやすいが、そうでなければ、肥満細胞が周辺に浸潤し、リンパ節から、骨髄、脾臓や腸管などに転移することも多く、また、あちこちの肥満細胞が同時多発的に腫瘍化する場合もある。
■ 予後 ■
予後も安心はできない。
目に見えない浸潤により全てを摘出したかの評価が困難であり。6ヶ月後の再発率は25-76%と報告されている。
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