肥満細胞腫〜MCT
肥満細胞腫って

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太っているからできるわけではない
発症率第2位のやっかいな病気
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肥満細胞は別名マスト細胞(MCT)と呼ばれる。
アレルギーの原因となる物質(抗原)に触れると、炎症を起こすヒスタミンなどのさまざまな物質を細胞の外に出してしまう細胞である。

肥満細胞って
 皮膚のどこかが虫に刺されたりして赤くはれてかゆくなったり、花粉症で鼻水が出る。これは、私たち生きものが、外部から入った「異物」をやっつけようとして体のあちこちにある「肥満細胞」がヒスタミンなどの物質を分泌し、かゆみ・炎症を起こし免疫機能を高めたり、鼻水や膿を出して毒素を外へ出そうとする。

肥満細胞は外部から入った「異物」をやっつけようとする働きをしている。

なぜ発症するのか
 歳を取って、免疫機能のバランスが壊れてくると、肥満細胞の働きが過剰になり、無秩序に増殖し、肥満細胞が固まりをつくり、腫瘍化しやすくなる。
それが「肥満細胞腫」であり、犬の腫瘍のなかで、乳腺腫瘍に次いで二番目に多い腫瘍となっている(また、犬の皮膚腫瘍の7〜21%を占める)。
 
肥満細胞は、皮膚のどの部位にも存在するから、どこにでも、肥満細胞腫はおこりうる可能性がある。また、脾臓や腸管などの内臓でも発症するケースもある。

ことに犬は悪性腫瘍、いわゆるがんのケースが多い。


■ できやすい場所・年齢・犬種 ■
 あらゆる部位( 腹部・会陰・陰嚢・脾臓・肝臓・腎臓・肺・咽頭・胃腸・リンパ節・骨髄等)に発生し、その約90%は皮膚や皮下組織に発生する。

 発生年齢は3週齡から19歳齡までと幅広く、平均年齢は8.5歳。

 性差別はなく、雑犬種に最も多くみられるが、ボクサー・ボストンテリア・ブルドッグ・ラブラドールレトリーバー・ビーグル・シュナウザー等は良く見られる犬種である。


 
がんばる あ〜しゃ